Nodame Cantabile

+ 千秋とジャンの関係 +

  …と、なんか偉そうなタイトルをつけてみましたが、内容は大したことありません、全く。

  10巻を読み直していたところ、千秋とジャンの間の親密さが変化していっているところに気付きました。
 いや、当然、そうなんですけどね。今まで見逃していたところにはっきりと書かれていたことに今更気が付いたのです。

  Lesson55で、初めてジャンが千秋に話しかけたシーン。一次予選の抽選のところですね。
 ジャン:Ah oui, vous vous appelez Chiaki.
初対面に近いこのときは、ジャンは「vous」で話しかけています。他人行儀に。

 そして、予選が進む中で、3次予選が終わった後にレストランで会ったとき(Lesson58)。
 ジャン:Ce n'est pas de tout la peine de t'inquieter!
このときは、「tu(t'= te. tuが目的語に当たるときに使う)」を使っているのです。

  フランス語で二人称を表す時、tuとvousの二つが存在します。
tuは親しい間柄の場合、vousは親しくない場合や丁寧な言葉として使われます(vousは二人称複数としても使います)。tuが「おまえ」でvousは「あなた」って感じでしょうか。最初はvousで話していても(「vouvoyer(ヴヴォワィエ)」)、親しくなるにつれてtuで話す(「tutoyer(テュトワィエ)」)になるのが普通です。上流階級はそうではないようですが。フランクやターニャ相手には間違いなくtutoyerでしょう。もちろん、のだめに対しても(日本語で話すけれどね)。


  つまり、ジャンがvousからtuを使うようになったということは、コンクールを通して、ジャンが千秋に親しみを覚えているということがわかります。
最初の出会いでは、どこの馬の骨とも知れない千秋に対して、優越感を持っていたのではないでしょうか。
自分はヴィエラ先生の一番弟子だし、既にコンクール優勝もしているし、名前も存在も知らない日本人の若造(笑)なんかに負けるわけないと相手にしていないのも当然です。
それが、殆ど話をしている場面はないけれど、コンクールを通して千秋をライバルとして見始めている証拠なのかな、と思います。


 本当に良いライバルになりそうですよね。これまで千秋にはライバルという存在はなかったと思う(だからオレ様になるんだと)ので、初めてのライバル登場に、ワクワクしてます。お互いに切磋琢磨する場面が早く見たいです。車の争いとかじゃなく!まあ、ジャンの方が勝手に千秋にライバル心バリバリで、千秋は自分のことで精一杯みたいですけど(笑)。

初出:2005.10.15

 

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